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粉瘤(ふんりゅう)とは 〜「小さいうちに取る」がおすすめ〜

院長の萩原です。

涼しくなり、皮膚で悩まれる方には過ごしやすい季節になって来ました。

さて、今回は「粉瘤(ふんりゅう)」についてのお話です。

粉瘤とは、皮膚の老廃物が皮膚内に袋状に溜まっている”しこり”です。

本来、皮膚はターンオーバーによって、新しい皮膚に生まれ変わっているのですが

皮膚内部に向かって老廃物を溜め込んでしまう皮膚があると、粉瘤ができてしまいます。

虫刺されやケガなどによって、皮膚が内部に押し込まれたりしても、粉瘤ができますが、

基本的には体質によってできるものなので、ひとつあると実は探すとその他の場所にできたりしている方が多いです。

上の写真もその例で、近くに大小3ヶ所の粉瘤が集まっています。そして、そのしこりの真上に黒い点が、粉瘤の本体(粉瘤を作っている皮膚)です。わかりますでしょうか?

この粉瘤の本体である皮膚を手術によって切除してしまうこと、が唯一の治療になります。

 

ここで皆さんは「良性のものである粉瘤なら、特に切除しなくても良いのでは?」と思うかもしれません。

しかし粉瘤は、困ったことに放っておくとじわじわ大きくなります。そして・・・

炎症を起こすと、急激に大きくなり、赤くなって、かなり痛くなります!!!

ちょっと触られただけで激痛です。(私も背中にあったのですが、全く気づかず、炎症を起こして痛みが出て初めて知りました。そして服で擦れるだけで痛いので、そのおかげで姿勢がよくなりました)

この状態になると、しこりを一度に全て取り除くことはほぼ不可能で、一旦切開して内部の膿を出すことしかできません。治療が長引いてしまいます。

 

ですので、タイトルにも書いた通り、

「粉瘤は小さいうちに取る」

がおすすめです。

 

ありふれたしこりである粉瘤、あなたの体のどこかにもあるかもしれません。もし見つけたらお早めに受診を。

そして出来るだけ傷跡を綺麗にしたい場合は、お近くの形成外科の先生にご相談ください。(当院のドクターも形成外科です)